この夏、アナベルキッズに最初に届いたのは、色とりどりの花の苗でした🌼
届けてくれたのは、アナベルキッズを卒園し、小学生になったお友達です。
新しい場所で、新しい毎日を過ごす中でも、アナベルキッズや、ここで過ごすお友達のことを思い出してくれたこと。
私たちも、とてもうれしく感じました。
いただいた苗は、こどもたちと一緒に植えることに。
そして、それから少し経ったある日。
今度は、別の卒園児のお友達から、こどもたちも驚くほど大きなスイカが届きました🍉
花の苗と、大きなスイカ。
ふたりのお友達から、それぞれの形で届いた贈りものは、アナベルキッズで過ごすこどもたちの、いくつもの夏の時間へと広がっていきました。
🌼 花の色を見比べて、「黄色と…」
並んだ花の苗を前に、こどもたちの視線が、花から花へと動いていきます。
ひとつを手に取り、もう一度、残っている苗を見る。
花の色を確かめながら、選んでいました。
「黄色と…」
声に出しながら、次の苗へ目を向ける姿もありました。
選んだ苗をプランターへ置くと、今度は根元へ土をかけていきます。
土が手についたことに気づき、一度手を止める。
開いた手のひらを、じっと見つめていました。
スタッフが隣から声を掛けます。
「一緒にやってみようね」
「土のお布団をかけてあげよう」
そう伝えると、苗の根元へ土をかけていく姿が見られました。
すぐに土へ手を伸ばす姿もあれば、手のひらについた土の粒を確かめながら、少しずつ手を動かす姿もあります。
同じ苗植えの時間の中でも、こどもたちが見ていたもの、触れていたものは、一人ひとり違っていました。
ジョウロを手にすると、苗へ水が届くよう、真剣な表情で傾けていました。
その一方で、水を準備する様子や音に気づき、濡れてしまうと感じたように、慌てて室内へ向かう姿もありました。
スタッフは、安心できるよう、今何をしているところなのかを言葉で伝えました
場面が切り替わる頃には、また参加しようと、お友達のいる方へ向かう姿が見られました。
土に触れる手。
ジョウロから水が流れる様子を見つめる目。
水を準備する音に気づき、足を止める姿。
同じ場所で過ごしていても、目を向けるものや、受け取る感覚はそれぞれに違っていました。

🍉 「重たくて運べないなあ」に伸びた手
花の苗を植えてから、少し経ったある日。
今度は、別の卒園児のお友達から、大きなスイカが届きました。
スタッフが目の前のスイカを見ながら、
「重たくて運べないなあ」
と話していると、その声を聞いたお友達が、すぐにそばへやってきました。
大きなスイカへ手を伸ばし、一緒に運ぼうとしてくれました。
大きなスイカからは、スイカ割りとジュース作り、ふたつの時間が始まりました。
スイカ割りでは、こどもたちが大きなスイカを囲みます。
「一番にやってみたい人」
「はい!」
声と一緒に、手がまっすぐに上がりました。
叩く回数を決め、みんなで数えながら挑戦します。
楽しい気持ちが大きくなると、決めた回数を越えて叩く姿もありました。
順番が来るたびに、スタッフと回数を確かめます。
「5回でピタッと止められるかな?」
何度か繰り返す中で、最後には、決めた回数のところで自分から動きを止める姿がありました。
大きなスイカは、なかなか割れません。
自分の順番が終わったあとも、お友達が挑戦する姿を見ながら、一生懸命に応援する声が聞こえてきました。
何度も順番を重ねて――
「パカッ」
スイカが開くと、囲んでいたこどもたちにも、うれしそうな表情が広がりました。
少し味見をすると、
「まだ食べたい!」
という声も聞かれました。
割れる瞬間のあとにも、こどもたちの楽しみは続いていました。
🥤 袋の中をのぞいて、「これでいいかな…?」
同じスイカは、ジュース作りにも使いました。
カットした果肉を袋へ入れ、形がなくなるまで手で揉んでいきます。
指先で、果肉をひとつずつつまむように触れる姿。
手のひら全体で、袋の上から力を加える姿。
同じ袋を前にしていても、手の使い方はさまざまです。
スタッフが袋の中を指しながら、
「ここにあるよ」
と果肉の塊の場所を伝えると、その場所へ手を移し、もう一度揉み始めました。
早く形をなくしたい気持ちから、袋を机の上に置き、強く叩く場面もありました。
スタッフが、強く叩くと袋が破れてしまうことを伝えると、再び手で揉みながら進めていました。
しばらくすると、袋の中をのぞき込み、スタッフへ尋ねます。
「これでいいかな…?」
スタッフも一緒に袋の中を見て、出来具合を確かめました。

袋の端を少し切り、コップへ注ぎます。
赤いジュースが少しずつ入っていく様子を見つめ、注ぎ終えると、出来上がった一杯をうれしそうに眺めていました。
味わい方も、一人ひとり違います。
おいしかったようで、あっという間に飲み終えたお友達。
スイカは少し苦手でも、一口飲んで、
「おいしい!」
と伝えたお友達。
一口味わったあとは飲むことを終えたものの、ジュースを作っている時間には笑顔を見せたこもいました。
揉むことがおもしろかったり。
コップへ注がれていく様子が気になったり。
少しだけ味を確かめてみたり。
同じスイカジュース作りの中にも、それぞれが心を向けた場面がありました。
《写真13:袋の端からジュースをコップへ注ぐ場面》
《写真14:出来上がったジュースを眺めたり、味わったりする場面》
【五感と心のしおり】🌿
- 👀 みる:並んだ花の色を見比べたり、袋の中でスイカの形が変わっていく様子を確かめたりする時間。
- 👂 きく:ジョウロへ水を入れる音や、スイカ割りに挑戦するお友達を応援する声。
- 🖐️ さわる:手のひらについた土の粒や、袋越しに感じるスイカのやわらかさ。
- 👃 かぐ:花や土のにおいに触れたり、割れたスイカやジュースの甘い香りを感じたりする時間。
- ✨ あじわう:自分たちで作ったジュースを、一口ずつ確かめる時間。
🌼 自分で選ぶ楽しさ:並んだ花を見比べながら、自分が植えたい苗へ手を伸ばした時間
🤝 気づいて伸びた手:「重たくて運べないなあ」という声を聞き、大きなスイカへ手を伸ばした姿
🧡 卒園後も続くつながり:小学生になったふたりのお友達から、それぞれ届いた贈りものが、今ここで過ごすこどもたちの活動へ広がったこと
🌱 次の「やってみたい」:残ったスイカの種を見て、「持って帰って植えたい」と話してくれたこと
花の苗を届けてくれたお友達。
大きなスイカを届けてくれたお友達。
それぞれの場所で新しい毎日を過ごす中、アナベルキッズを思い出し、すてきな贈りものを届けてくれて、本当にありがとうございました。
花の色を見比べた視線。
手のひらについた土を確かめた時間。
重たいスイカへ伸びた手。
袋の中をのぞきながら聞かれた、
「これでいいかな…?」という声。
ふたりから届いた贈りものは、今ここで過ごすこどもたちの、いくつもの小さな一瞬へと広がっていきました。
ジュース作りのあとには、残ったスイカの種を見ながら、
「持って帰って植えたい」
と話してくれたお友達もいました。土へ植えた花の苗と、持ち帰った小さな種。
どちらにも、この先へ続く楽しみが残っています。
ふたりから届いた気持ちもまた、アナベルキッズで過ごすこどもたちの中に、そっと残っているように感じます🌱
🌿 見学・ご相談について
アナベルキッズでは、自然や季節、暮らしの中にある身近なものとの出会いを大切にしています。
花の色を見比べること。
手のひらについた土を確かめること。
大きなスイカへ手を伸ばすこと。
袋の中で変わっていく果肉を、じっと見つめること。
同じ活動の中でも、こどもたちが目を留めるものや、手を動かすタイミングは一人ひとり違います。
スタッフは、その時に見られた言葉や表情、手の動きを受け止めながら、必要な言葉や手を添え、一緒に時間を重ねています。
鹿児島市や日置市周辺で児童発達支援の利用をご検討中の方、こどもの発達や日々の過ごし方について気になることがある保護者の方は、お気軽にご相談ください。
















