「3、2、1!」ではじまる、ささやかな冒険。ボールプールで見つけた宝物とお友達のこと
お部屋に広がる色とりどりのボールを眺めていると、それだけで心が少し、上向きになる気がします。
この日は、全身で心地よい刺激を感じながら、お友達と心を通わせたひとときを綴ります。
はじまりは、ちいさな勇気から
お部屋の真ん中に置かれた、まだ空っぽのプール。
そこへ自分からひょいと入ってみたものの、いざボールが投入されるとなると、少しだけドキドキして一旦お外へ。
そんな、素直な戸惑いからこの日の物語は始まりました。
スタッフと一緒に「3、2、1!」と声を合わせ、プールが彩られていくのをじっと見つめます。
少しずつ溜まっていくボールにワクワクが重なり、安心が心を満たしたところで、ふたたびプールの中へ。
中には、シュッという空気入れの音に驚いてしまった子もいましたが、スタッフの「だいじょうぶだよ」という言葉に導かれるように、ゆっくりと一歩を踏み出していました。
手のひらに見つけた、それぞれの「お気に入り」
ボールの海を泳ぐように楽しんでいると、あちこちで小さな発見がありました。
「あ!! おほしさま」
「ハート、ぜんぶ集める!」
自分の大好きな形を見つけて宝物のように集める子。
「赤は、あつーいお湯」「黄色は、すっぱいレモンだよ」と、
色を自分の感性で見立てて教えてくれる子。
自分の周りだけでなく、少し離れた場所まで一生懸命に同じ色を探しに行く姿に、
確かな成長の足跡を感じて、思わず笑みがこぼれます。
「えいっ!」と笑い合った、協力の時間
ちいさなプールでは、お友達と肩を並べて力を合わせる場面もありました。
「赤いボールは、お湯」「青いボールは、つめたい水」
そんなふうに見立てながら、みんなで一斉にボールを投げ入れます。
大きな袋を抱えて一生懸命に集める子や、「いっしょにあそぼう!」と声をかける優しい姿。
勢い余って全然違う方向へ飛んでいってしまったボールを見て、「あはは!」と顔を見合わせて笑い合うその瞬間、お部屋の空気はもっと柔らかく、温かいものになりました。
お友達と同じ目的を持って動く喜びが、こどもたちの心に静かに芽吹いています。
【五感と心のしおり】🌿
- 👀 みる:色とりどりのボールの中から お目当ての色や形を根気強く探し出す瞳
- 👂 きく:心地よい合図の声と お部屋いっぱいに響くお友達との笑い声
- 🖐️ さわる:ボールに包まれる安心感と 手作りのやり取りから生まれる心の温度
✨ 心の奥に、そっと芽吹くもの
🧡 共感とつながり:自分自身のドキドキを乗り越え お友達の「楽しい」に共鳴していくプロセス
📖 表現の豊かさ:色や形から自分だけの物語を紡ぎ出す みずみずしい想像力
🌈 一歩踏み出す勇気:初めての場所や少し大きな音に戸惑いながらも 安心を糧に世界を広げていく強さ
自由遊びの時間には、おもちゃを巡ってちょっぴり葛藤する場面もありました。
でもそれは、「これが使いたい」「自分でやりたい」という自分の意思がしっかりと育っている証拠でもあります。
初めての場所やお迎えに少し緊張していた子も、このプールの時間は、みんなと一緒に心からリラックスして過ごせたようです。
お友達との距離を測りながら、時にぶつかり、時に笑い合う。
そんな毎日の積み重ねが、いつか豊かな森のような心へと育っていくことを願って。
これからも、一人ひとりの小さな「楽しい!」を大切に守り、寄り添っていきたいと思います。