新しいカレンダーをめくり、 アナベルキッズに賑やかな声が戻ってきたこの日のこと。
窓から差し込む冬の光はどこか透き通っていて、 新年の始まりを静かに祝ってくれているようでした。


自分の手で「選ぶ」ことから始まる、アナベルキッズの餅つき
この日、みんなで取り組んだのは「餅つき」です。蒸し上がったもち米の、甘くて温かい湯気がお部屋いっぱいに広がりました。なかには、初めて見る不思議な粒に「これは何かな?」と少し心配そうにするこどもの姿も。
私たちは無理に勧めることはせず、その柔らかな空気感を一緒に味わうところから始めました。


今回の餅つきで印象的だったのは、こどもたちが自分で「道具を選ぶ」瞬間の瞳です。大小二つの杵(きね)から、 自分の心に決めた一本をじっと見つめて選ぶ力強さ。一人の力で杵を持ち上げたとき、その小さな腕に伝わった「確かな重み」はどんな感覚だったのでしょう。重さに驚いて一度で満足する子もいれば、何度も繰り返し頑張る子もいて、 それぞれのペースで冬の音を響かせました。


餅きり器からころんと出てくるお餅を、自分の手で丸める時の真剣な表情。自分の手で直接触れて、丁寧にかたちを 変えていく。そこには、新しい一年を自分の力で歩み出そうとする、こどもたちの静かな決意が宿っているようでした。お部屋全体が、お餅の温もりと「自分でできた」という小さな自信に包まれた、穏やかな新年のひとときとなりました。


五感で味わう、手から伝わる季節の記録



🌿 五感のしおり
- 👀 みる : 白い湯気の向こうで、もち米が真っ白なお餅へと変わっていく魔法のような変化
- 👂 きく : 「ぺったん」と響く粘り気のある音や、みんなの弾むような「よいしょ!」の掛け声
- ✋ さわる : 杵から伝わるずっしりとした木の重みと、吸い付くようなお餅の温かさ
- 👃 かぐ : 蒸し上がったもち米の甘い香り。五感で知る、新しい季節の訪れ
- 😋 あじわう : 自分でついて丸めた、格別な柔らかさ。噛むほどに広がる素朴な甘み
✨ 心の奥に、そっと芽吹くもの
- 🌱 意志の芽生え : 「大きいの!」と、道具を自ら選ぶ瞬間に宿る小さな決意を尊重します
- 🔍 静かな探究心 : 「柔らかくなった!」という気づき。不思議に触れ、心が動く体験を大切にします
- ✨ 自己への信頼 : 重たいものを動かせた、形をつくれた。その確かな手応えが自分を信じる種になります
- 🤝 つながりの彩り : 言葉を交わし、行事を分かち合う。温かな連帯感が心に彩りを添えます
あの日、お子さまが持ち帰ったお餅を囲みながら、ご家庭ではどんな時間を過ごされましたか?
重い杵(きね)を持ち上げ、自分でお餅を丸めた小さな手には、確かな手応えと「自分でできた」という自信が残っていたはずです。
「お餅、どうだった?」と、答えを急がずにそっと聞いてみてください。 もし言葉が返ってこなくても、満足そうにお餅を頬張る様子や、穏やかな表情こそが、お子さまが体験を通して見つけた大切な「答え」です。
園での特別な体験をご家庭の温かな食卓へ繋ぎながら、新しい一年の始まりをどうぞゆっくりとお過ごしください。

