「これまで過ごした時間のなかで、何がいちばん楽しかった?」
「もう一回、みんなでやりたいことはなんだろう?」
この日のお部屋では、年長さんだけの特別な時間を設けました。
それは、誰かに決められたことではなく、自分自身の心に問いかけ、最後の一ヶ月をどう過ごしたいかを
「一人ひとりが思い出して考える」ための大切なステップです。


「自分」で選び取る、確かな一歩
今回のリクエスト会議で大切にしたのは、周りに合わせるのではなく、自分自身の「好き」をしっかりと見つけることでした。
年長さんたちは用紙を前にして、これまでの活動一つひとつを丁寧に振り返っていました。
書けない字がある時は職員の見本を一生懸命に見ながら、一文字ずつ想いを乗せていきます。 驚いたことに、5人のリクエストした活動とおやつは、見事なまでに全員バラバラでした。
それは、一人ひとりが自分の頭でしっかりと考え、自分だけの「楽しかった思い出」を選び取った証でもあります。


響き合う、個性の輝きと仲間の絆
自分自身の想いを形にしたあとは、誰が何をリクエストしたかを当てるクイズを行いました。
すると、お友達は迷うことなく次々と正解を言い当てていきます。 「〇〇ちゃんは、あの時の活動が大好きだったよね!」 一人ひとりが自分の心と向き合って出した答えを、仲間もしっかりと理解し、認め合っている様子に、一緒に過ごしてきた時間の積み重ねを感じました。
この「自分を大切にする力」と「相手を想う力」の調和こそが、卒園に向けて育んできた社会性の集大成。
残り一ヶ月、みんなで考えたリクエストを一つずつ叶えていく時間が、今から待ち遠しくてなりません。


五感と心のしおり
🌿 五感で感じるひととき
- 👀 みる : 自分の記憶のなかにある「楽しかった景色」をじっと思い出す
- 👂きく :「僕はこれがやりたい!」と、自分の考えを言葉にする勇気ある声
- 🤝 さわる : 自分の想いを確かなものにするために、一生懸命に動かす鉛筆の感触
✨ 心の奥に、そっと芽吹くもの
- 🌈 自律性の育ち : 周りに流されず、自分自身の感情や希望を大切にする心
- 🌟 自己肯定感 : 自分の「楽しかった」が認められ、実現されることへの喜び
- 🧡 相互理解 : 自分の「好き」を大切にしながら、仲間の「好き」も尊重できる優しさ
鉛筆を動かす年長さんの背中を見守りながら、私たちスタッフも新しい季節への勇気をもらったような気がします。
一人ひとりが紡ぎ出した大切な「好き」が詰まった3月。
その一歩一歩が、新しい場所へとはばたく翼になるよう、最後の瞬間まで笑顔で伴走していきたいと思います。

